「10月に週刊誌で報じられた記事がきっかけですね。田中邦衛さんが老人ホームから自宅に帰ってきたというんです。2年前に歩行困難になって、車イス生活になっていたのが徐々に回復に向かっており、“元気になっている”という奥さんの証言もありました」(スポーツ紙記者)
田中は'10年公開の映画『最後の忠臣蔵』に出演してから、俳優として表舞台に立っていない。7年間のブランクということになる。
「仕事ではありませんでしたが、'12年にも公の場に姿を見せています。『北の国から』などで共演した地井武男さんが亡くなり、お別れの会の発起人に名を連ねたんです。祭壇の前で“おいら信じられない。会いたいよ!”と語りかけました」(同・スポーツ紙記者)
'13年11月、『週刊女性』は田中が直面している厳しい状況を伝えた。長ゼリフが覚えられないことを理由に仕事のオファーを断り、「俺、もう引退したんだ」と話していたという証言があったのだ。
「'14年に高倉健さんが亡くなったとき、田中さんのコメントは寄せられませんでした。『網走番外地シリーズ』で共演した縁があるので、お元気ならば追悼の言葉を寄せたはずです」(映画ライター)
田中は『若大将シリーズ』の青大将役で脚光を浴び、『網走番外地』『仁義なき戦い』などのヤクザ映画でも活躍した。そして'81年に始まった『北の国から』で新境地を見せる。北海道・富良野で2人の子を育てる黒板五郎を演じ、厳しさと温かさの両面を持つ父親像が人々に愛された。続編を待望する声は多い。
「週刊誌の記事の後、女性誌も続けざまに田中さん復帰の可能性を報じました。より具体的に『北の国から』について書かれています。
脚本家の倉本聰さんが、最終章の構想を持っていると。もちろん、田中さんの出演が前提になりますが、本人が意欲を見せてリハビリに励んでいるということでした」(前出・スポーツ紙記者)
快方に向かっているのであれば喜ばしいが、疑問を抱く関係者もいる。
「体調はあまりよくないと聞いていますよ。認知症の症状も出ているという話です。年齢も年齢ですので、以前と同じように元気になるとは考えにくいでしょう。
本当に施設を出る場合でも、それが必ずしも回復したとは限りません。最後に住み慣れた自宅に戻りたいという人もいます。そうでなければいいのですが……」(テレビ局関係者)
近隣住民の声を聞くと
実際のところ、体調はよくなっているのだろうか。神奈川県内にある自宅へ向かった。近所の住民に話を聞いてみると、元気な姿を見たのはだいぶ前のことだという。
「邦衛さん? けっこう前だけど老人会の集まりによく来ていただいて、カラオケを歌ったり、フラダンスをしたり、記念撮影にも応じてくれたりしてサービス精神が旺盛な方でした。『北の国から』のセリフを披露していただいたこともありましたよ。もちろん、その場は大ウケでした!」
と近所に住む80代の女性。
60代の男性は「テレビに出なくなってからもしばらくは元気で、よく駅前のジムで汗を流していましたよ。散歩もよくしていて、ここから10キロ離れたところまでウォーキングをしている姿を見たこともあります。
ここ最近は、あまり姿を見かけないようで、施設に入っていたときは、週1くらいで自宅に帰ってきていたので、車イスで家に入るところをたびたび見かけましたが、そういえばこのところ、まったく見かけませんね」
また別の70代の女性は、
「施設から帰ってきたときも、“なにしろ足の状態が悪くて、ひとりではお風呂に入ることができないので、泊まらずに老人ホームに日帰りで帰らせているの”と、奥さんが言っていましたよ。最後に見かけたのは1年ぐらい前かな」
施設での田中の様子を知る人もいた。
「老人ホームが同じだった友達がいたのよ。彼女が“田中さんですか?”と聞いたら、“そうです”と正直に答えてくれたそうです。ただし、かなり足が悪そうだし、元気もなかったと話していました」(近所の80代女性)
これまで報じられてきたような“元気になっている”“リハビリに励んでいる”といった内容とは、正反対の証言ばかりだ。
田中の妻に現在の様子を聞いてみた。